[ ゲンちゃんの夏休み ]
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久しぶりの本格的な「雨」です。本当に今年の横浜はカラカラでありました。10日ほど前には、ついに、Uセンセイに苦情です。
『今年の横浜は本当に雨が降らないことです。箱根から厚木のあたりまでは降ってくるのですが、その後八王子・埼玉方面にフックしてしまいます。ひょっとして永田町-横須賀「脳天気前線」が超長期停滞しているせいかもしれません』
これに対し、真砂町ならぬ春日井のセンセイからのお返事です。
『まことに申し訳なき次第ですが、昨晩はストレス解消的雷雨でした。衛星放送がシャーと成るくらいでした。ここ半月で三回くらいあったように思います。そのうち一度は運転中でした。稲光の中を疾走するのは楽しいものでした』
まこと羨ましき御身の上です。
ゲンちゃんは職場の同僚です。盆休みが明けて出てきたので、どんな休みだったか訊いてみました。すると、20坪くらいの畑を借りているので、その手入れで忙殺されたとのことでした。たしかにそんな広大な農地を持っているのでは、普段の週末では追いつかないことでしょう。第二種兼業サラリーマンも大変なことです。農家が休んでいるときに農作業ですからね。
農事にうといテバとしては、「こんなにカラカラだったら、水遣りとか大変なんだ?」と尋ねます。するとゲンちゃん「畑に水をやるようじゃ、百姓失格だな!」とのご回答です。適時適作を心がけていれば、水は天からの貰い水で済むのだそうです。この原理に反するから、要らぬ苦労を背負い込むことになるのだそうです。子弟を塾に通わせる、これこそ悪例なのでしょう。
ゲンちゃんの郷里はイバラキ県の北部です。袋田の滝という名勝の近辺です。このあたりには典型的な農村が広がっています。ほっとするような景観です。多分川の水は水田にまわすだけで手一杯なのです。というより、川の水の限界まで水田を造り、残りの可耕地が畑になったということでしょう。それも、永年の試行錯誤の結果として。人と耕地と水(風土)がパラメータとなり、そのアウトカムとしての農村なのです。ゲンちゃんの夏休みの教訓でした。
多分今頃は、ゲンちゃんの大農園(こちらは埼玉です)にも恵みの雨が降り注いでいることでしょう。
2004/08/29(Sun)
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