[ 再々訪問 ]
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今週も小菅村に行ってきました。これで三度目です。最後に訪問してから数ヶ月も経つと、何故か気になり出します。「そぞろ神」というもの、誰にでもあるようです。このごろのテバにとっては、小菅村が道祖神になってしまったようです。ついには矢も楯も堪らなくなるのです。人口1,000人余とはいえ、ヒトの村を道楽にしている後ろめたさは若干あります。しかしカーゾン卿に倣って言うなら、
「小菅村はカミソリの刃である。そこには多摩川流域の大都市の、600万住民の生と死の問題がかかっている」
ちょっとオーバーかな。しかし、小菅村の気概はもっと凄いものだろうと愚考します。
いつも村の課長さんにご案内をお願いします。極めて多忙な方なのですが、嬉しいことに、今回も都合をつけてくださいました。リピーターの楽しみは、少しずつ起こっている変化を感得することにあります。小さな菜園が開かれていました。多摩川流域の人たちが借りています。何と、蕎麦まで栽培していました。もちろんお好みなので、豆科の人もいればトウモロコシ一家もあるようです。この畑には勿論、昨年から始まったメイド・イン・コスゲのオガ粉コンポストが土壌改良材として使われています。
総員4名でお邪魔したのですが、私以外は初の訪問です。三名の初心者はたちまち夢中になってしまいました。統計年鑑を見て興奮するような人間は、よほどの天才か変態です。眼前に生き生きと展開する実物大の人の営みこそ、誰をしも感動させるものです。この三名はテバにとっても必要な触媒なのです。つまり、最初に訪問したときの感動を再現してくれているわけですから、「初心忘ルベカラズ」という意味のカウンターウェイトなのです。ついでに曽良の役割も果たしてもらうのですが。
ヒノキという木は相当自己中な植物で、自分以外の生物の生長を阻害する物質(オイル)を分泌します。間伐材をそのまま利用するならこれは利点なのでしょうが、これをオガ粉にしてコンポスト化しようとすると、頑強に抵抗するのです。なお、小菅ではオガクズとは呼びません。資源なのですから「オガ粉」なのです。そこでこのオイルを抽出する装置が造られました。往古、イスラム教徒がバラの花弁から香水を抽出したやり方です。このオイルが商品化されていました。早速購入しましたが、ビギナー三名も買ってくれました。もう一つ、マイルストーンが置かれたわけです。
いつも日帰りなので、次回は泊まりがけにしようと思っています。小菅の湯にも入りたいし。
2004/06/19(Sat)
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