☆★☆- ホンの幕間 -☆★☆

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[ 今月一杯 ]
開店休業です
2003/08/20(Wed) 曇り


[ ネクタイ ]
テバが長らく実践していたことです。当然だと思っていたのですが、そうでもない方もおられるようなので、記して残します。それはネクタイの選び方に関することなんですが、たとえばネクタイならばという程度で、他の衣料品にも共通していると思います。

ネクタイ売り場に行くと、値段別にかためて置いてありますよね。最近では中国産2本千円なんて大根みたいなものもあります。1本二千〜三千円のもの、五千円クラス、一万円・・・、しかしこの話、値段は関係ないのです。予算を先に決めても結構です。

要するに、同程度の値段のものなら、ディスプレイされている物を選ぶだけです。もちろん、多少は自分との相性も考えるわけですよ。しかし何と言っても、アイキャッチャーにされている商品を、第一候補としてください。なぜならば・・・

離れた所から、暫く売り場を観察していればわかります。売り子さんが、暇そうなときには、必ずディスプレイ品をあれこれ品定めし、取り替えたりしています。日がな一日、選定専従者が選び抜いた逸品こそが玉座に座っているわけです。

さあ、これであなたも、旦那さんから、このごろセンスが良くなった、と褒めて貰えるかも。
2003/08/18(Mon) 曇り


[ 知らない街 ]
周辺の同い年ぐらいの世代には、退職、転職の時期にさしかかった人が多い。あたり前のことでしょうけど。そうそう、「53.5歳」説って知ってますか? これは某高級優遇業界の人に聞いたんですが、53.5歳(誕生日で切る)で本店に戻っていない社員は、二度と本店には戻れないという仮説です。

ま、人生諸行無常。梅の木に梅の花咲くが不思議でないなら、その花が枯れれば、梅の実にもなるわけです。

 梅の花 枯れて実となる
  何事の 不思議なけれど

ただ、不思議なのは、その際、よく海外旅行に行くことですね。それも、若いころ青春の10年間を注ぎ込んだ××へ行くんだい、というアルツハイマート的なのよりは、どちらかというと、初めて行くところが圧倒的に多いんですね。そして、「ウィーンオベラは最高だった」などと言いつつ帰ってきます。

千里眼というものがあります。この意味は「千里、千年を見通す眼」ですね。つまり、人間には千年を生きたいという不老長寿願望の他に、もうひとつ、千里の世界を見聞したいという願望、なんといいますか、一種の放浪徘徊願望みたいなものもあるということがわかります。実践しちゃっている人も多いこの頃です。

「知らない街」っていうのは、本当はココロの問題だ、というのが本日の主張です。18の歳に故郷を捨てて住民票転々のテバの偏見かも知れませんが、小中学校のころを過ごした辺りに行っても、かえって「知らない街」感が募ることがあるのです。逆に、初めて訪れた街に親近感を覚えることもありますが。

もっとココロの問題を感じたことがあります。ある大先輩が、退職をきっかけに、大きな選挙に打って出たのです。もちろん先輩の郷里ではあるのですが。いろいろな力学・化学の結果、惜しくも選挙には敗れました。しばらく経って「あの時は大変でしたね」的な話題になったことがありました。

その時の大先輩の一言が忘れられません。「まるで遠い外国を旅行してきたような気持ちだよ・・・」。そうなのです、知らない街は古里にこそあったのです。ならば、更に掘り下げてみようではありませんか。それこそ、千里の世界とは地理学の問題ではない、ということがわかるはずです。

やってみたんですよ、とうとう。全く知らない世界を、放浪・徘徊してきました。つい先日帰って来たばかりです。そこには強大な帝王もいました。将軍たちもいました。小ずるい商人、スリ、窃盗のたぐいもいました。妙な占い師もいましたよ。テバには何も見えない水晶玉の中に、嵐や日照りが見えるらしいのです。

広大な砂漠の中の、厳重に城塞で囲まれた都市です。その中央には壮大な宮殿が聳え立っていました。もちろんそんなところには、異邦人であるテバは近寄れもしませんでした。下町のスークをうろついた程度です。それでもそこは、確かに、知らない街でした。不思議な香辛料、不可解な言葉を操る魔術師、気を失うような飲み物・・・

知らない街を・・・歩いてきたんです。
2003/08/17(Sun) 曇り


[ 一入(ひとしお)の想い ]
あの「横車」先生の直弟子にあたるM先生から、今朝、電話がありました。M先生はテバにとっても恩師です。横車先生が父恩師、M先生が兄恩師というところですか。沖縄をご案内するという数年前からのカラ約束の取り立ての電話でした。長崎ご在住のI先生の事情を口実にして。10月まで履行延期をお願いしていたのですが、ついに直かにお声を伺うハメになったのです。

 M「ボクは8,9月中しか都合がつかないんだけど」

 テ「あの・・・私事ですが、8月後半は日本にいないんです」

 M「じゃ9月だね。18日から26日の間ならいつでもいいよ」

 テ「あの・・・9月は魚の目の手術を予定してまして」

 M「それはいつなの?」

 テ「10日前後です」

 M「じゃあ大丈夫だよ。2、3日で全快だ」

 テ「それにI先生も9月は都合が悪いと、、、」

 M「I先生のはガンの疑いだよ。これも上旬の検査だよ」

 テ「えっ、そうだったんですか!(絶句)」

 M「だから、検査でアウトなら所詮駄目、セーフなら問題ない」

 テ「M先生は、ますますお元気なようですね」

 M「いろんな誘いも断ってきたんだ(怒)。君と行こうと思ってさ」

 テ「・・・はい、よくわかってます」

空手形は平気で切るし、借金は堂々と踏み倒す、それでも駄目なら公的資金・・・これは、いずこの世間のハナシなのでありましょうか。師の恩が山よりも高く海よりも深いこと、これは当然わかっていたのですが、ここまでモラトリアムもデフォルトもないとは・・・。三半世紀前に、なんとか卒業させていただいたことが、いかに有難きことであったのかを、一入感じてしまうのでした。
2003/08/04(Mon) 晴れ