[ 拝啓、ドン・ガバチョ大統領閣下
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最近、お姿をよくお見かけしますが、相変わらずご健勝の模様、大慶に存じ上げます。40年近い在位という、世界の大統領職の歴史にも名を残すべきギネス級の記録には、心より感服申し上げている次第です。弁舌も、ますます冴えわたってきておられるようで、今後のご活躍がますます楽しみになってきております。
初の任期は、あの東京オリンピックの年に始まりました。そして大阪万博の前年までという、超高度経済成長の真っただ中でしたよね。最近のデフレ基調の世界と比較すると、すべてが全然違って見えていたことです。慧眼なる賢人大統領たる閣下におかれては、現在を見通しておられたことでしょう。ユメ疑うものではありません。
そこで、例の国歌の歌詞に関連して、幾つか質問させて頂きたいと思います。
波をジャブジャブジャブジャブかきわけて
雲をスイスイスイスイおいぬいて
ひょうたん島は どこへ行く
僕らをのせて どこへ行く
本当に、どこへ行くのか判らない、えらい時代でした・・・「よど号」は平壌に行きましたけどね。ひょうたん島の方は、今現在も、漂流を続けているような気がします。ただ、あのころは「人類の進歩と調和」なんて標語がありましたけど・・・そのスローガンも、いつか消えてしまいました。第一の質問です。この島はどこへ行くのでしょうか?
丸い地球の 水平線に
何かがきっと 待っている
苦しいことも あるだろさ
悲しいことも あるだろさ
全く閣下の予言通りでした。いろんなことが待っていました。オイルショック、多くの戦争、バブル、その崩壊、・・・、苦しいことも、悲しいことも、それこそゴマンとありました。なぜか、楽しいことや嬉しいことの後には、必ず、取って付けたように、辛いことがあったような気がします。これからも同じことなのでしょうか?
これが第二の質問です。
だけど 僕らは くじけない
泣くのはいやだ 笑っちゃおう
そう、確かに、そのようにしつけられました。特に団塊の世代などは「負けてたまるか泣くのはいやだ」と、泣くことは敗北だという風な教育まで受けてきています。第三問です。虫、魚、鳥、植物・動物のすべてが泣き、大気が泣き、海洋が泣き、地球も泣く。こんな現状に至ったことについて、閣下は、一体どんな感想をお持ちなのでしょうか?
すすめ ひょっこりひょうたん島
ひょっこりひょうたん島
ひょっこりひょうたん島
最後の質問です。夕日でも眺めながら、答弁をお考えください。それでも、この島は「進め」なのでしょうか?
進み続けなければいけないのですか? どこに?
「クォ・ヴァ・ディス?」、この最後の問いにだけは、是非、明快な答弁をお願いいたします。ぜひ教えてください。あなたの顔を見るにつけ、あなたの「たいしたことじゃない」という言葉を聞くにつけ、疲れを覚える今日この頃なのですから。
追伸:ハカセ、サンデー先生、トラヒゲ、ダンディー・・・皆さまは、今でもお元気ですか?
2003/02/27(Thr)
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