☆★☆- ホンの幕間 -☆★☆

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[ 大泉州 ]
なぜか、大阪では泉州が好きだ。あの大阪湾と葛城山系に挟まれた土地が好きだ。鳥羽一郎の泉州春木港なんかを聴いていると、あの海、あの山、そしてあの大地が浮かんでくる。あの味の深い、ミズナス、タマネギたちのせいかもしれない。あるいは、摂津、河内に特有のコマコイ人間関係がないせいかもしれない。かなり前になるが、関西新空港が建設途上だったころ、岸和田から出てきた新採のニィさんが、地元では英会話ブームだという話をしていた。何故か? と質問すると、国際空港ができるからだ、という明快な答が返ってきた。こうした単純さが好きだ。成田市民が英会話に熱中したという話、これは聞いたことがない。

だんじりが近づいてきた。今年は300回記念ということで力が入っているようで、練習段階で、既に事故死者が出たという。このニュースに接して、泉州は変わっていないな、と感じた。あるT字路の角の家のおバァなんか、毎年、あの地車が多数旋回するので、必ず軒先を破壊されている。それでも、いつもニコニコと見物をしている。大泉州の大女傑ですね。北関東の大干瓢畑や南山(ナンザン)の大砂糖黍畑などと、背景的共通点があるのかも知れない。タマちゃんを追っかけしている都会人のセコさがないのが好きだ。今頃鶴見川を徘徊している連中には、ミズナスのステーキや浅漬けを食べさせてやりたいぐらいだ。

だんじりの成功と、変わらぬ人情を祈りつつ・・・
2002/08/31(Sat) 晴れ


[ 嫌いというよりは・・・ ]
もうかなりご高齢のOBさんと、茶飲み話です。アッ、もとい、大OBと言うべきでした。

 テ「ネットが便利になって、新聞が要らなくなりましたね」

 大「うちはPCあるけど、新聞も取ってるよ」

 テ「でも、夕刊だけでも節約は大きいですよね」

 大「夕刊も取っているよ!」

 テ「あ、夜の番組表が詳しいですからね」

 大「ネットが嫌いなんだよ!!」

 テ「と、いうと・・・(絶句)」

 大「どこに何が書いてあるか判らないんだヨ!!」

 テ「ブラウザは何をお使いですか?」

 大「ブラウ・ナントカって、何だっ??」

 テ(大絶句、慌てて、次の話題を捜す)

こんな緊急の時は、天気、食べ物、野球方面で話題を捜すのが定番らしいですね。ただ、ネットに戻らないように気をつけましょう。
2002/08/29(Thr) 晴れ


[ ハムの他界 ]
あのハムが、我が家のハムが、☆になってしまいました。昨日のことです。帰宅したときはすでに息がありませんでした。両手、両足をきちんと揃えて前に投げ出し、まるで寝ている時と変わりません。一昨夜も、「遊ぼうよ!」のシグナルであるケージ噛みがいつまでたってもなく、ふと胸騒ぎがして覗いたのですが、無事でした。もっとも、それに先立つ午後には、例の、片目が開かなくなり、娘が拭き取ってやるという、ひと騒ぎもありました。深夜、ケージから出してやると、いつものように遊びます。この機会に息子にケージの大掃除をさせました。

きれいになったケージで、ホィールも新品に換えてもらって寝たはずだったのですが・・・ハムは餌箱の中で、餌を食べる姿勢のまま亡くなったようです。さすが、食い意地の権化! お見事、でありました。我が家に来てから2年3ヶ月余です。推定享年2才半、ハムにしては長命のほうらしいです。沖縄にも二度ほど往復しています。若いころは、6畳間を一つ与えられ、好きなところに巣作りをしてました。最近はケージ生活でしたが、テバが帰宅するとカジカジが始まります。大変呼びの良いハムで、ヒトというものに全幅の信頼を寄せての一生涯でした。

冥福を祈ります (;_;)。お空のお星様の間を、若いころに戻って、思いっ切り駆け回ってください。

 南無・嘉利吉香片(サンピン)大居士

俗名はサンちゃん(戸籍上は三次?)でありましたが、テバの好きなお茶にあやかって・・・
2002/08/27(Tue) 晴れ


[ ハムの井戸 ]
我がPCに巣くっているソフトで、多分、一番古いヤツはチューチューマウス(by Ike)ですね、きっと。なんせ、Win3.1のころからチョロチョロしてましたからね。こいつの可愛いところは、一応シェアウェアなんですけど、最初に登録し、有料で取得した暗唱コードがいつまでも使える、という点なんです。井戸を掘った人を忘れない、これをそのまんま実践したソフトなんですね。シェアウェアはかくありたいものです。ありがとうIkeさん。でも、長命。

ani−logoがダンスをしたりもして、大変可愛いのですが、どうも最近はウチのハムを想い出してしまいます。2年半余は生きながらえているのですが、あとひと月? いち日? それとも数時間? Dans un mois? Dan un jour? Ou, dans quelques heures? です。今日も右目が目やにのために、開きませんでした。娘がウェットティッシュで丁寧に拭き取ってあげていたら、見えるようになったようですけどね。結局は、この小柄な生き物には、限界がありそうです。

人体は60兆個の細胞でできているようです。ハム体は、人体に対して、百分の一のサイズとすれば、100×100×100分の一の細胞でしかありません。ポリプ一つをとっても、腸などの断面阻害で100×100倍の悪影響があるはずです。約2年の平均寿命もむべなるかな、という面があります。しかし天は見捨てませんでした。ヒトに較べ、1万倍を上回る繁殖率を、この動物に与えたのでした。だから、往古のシリアの砂漠から、現代の日本までいるのでしょう。均衡。

ヒトのポリプみたいなものは、腸の直径と較べて、適度な均衡感を持ったサイズなんでしょうね。それに比し、ハムの場合、一細胞が悪性腫瘍化しただけで、腸閉塞を起こすのでしょう。ゾウやマッコウクジラは、その点からはリダンダンシー(冗長度)がやたらあるような気がします。長寿、これは、哺乳類に限っても、細胞数の多寡によって、あらかじめ決まっていたんでしょうか。ここ最近、ハムがトミに心配で、ハラハラしています。これに較べりゃハムのBSE論なんか・・・
2002/08/25(Sun) 晴れ


[ 八月十五夜の月(再び) ]
そういう訳もこういう訳もなく、ナンの説明もなく、天気予報も大ハズレのまま、涼しい八月は、アッという間に終わってしまいました。まったく、もぅ〜、気象予報士の皆さんたら、平然として「真夏日の連続記録も伸び止まりましたが・・・」なんて、一体誰の味方をしているのでしょうか。ヤン坊・マー坊の正統なる後継者と目される方々としては、ちょっと情けないゾ![某正日談]。こうなると、あとはお彼岸とか、中秋の名月を、じっと待つだけなのでしょうかね〜。残暑に耐えつつも。

ところで中秋の名月のことですが、これはもう、二年ほど前に書きましたけど、やはり、本来は旧暦の8月15日なんですよね。これまた、新暦では季節感に合わないので、イナカの方では、お盆同様、遠慮しつつまたも、新暦・9月15日にしてしまったらしいのですが。この件に関連して最近、「私もビックリ!」さん(どのやうな方でせう?)から嬉しいお便りがありました(楽ガキ欄参照)。何と、調布市の視聴覚ライブラリーで、「八月十五夜の月」というビデオが借りられるのだそうです。

そのご感想たるや「最高に笑える、、、変な映画」、だそうで、これはますます抛っておけなくなりました。そうそう、今年の八月十五夜は、9月21日のようです。光源氏の君、夕顔の君、いずかたもお心得あれ。
2002/08/24(Sat) 晴れ


[ 天気・気象・気候 ]
八月も盛りを過ぎました。今週は涼しい日が多かったようです。今日は、一日雨もよいでもありました。気持ちよい天気でありました。

 この夏も 日々を暮らしつ 生きてあり

毎年、同じ感想であるような・・・。えーいっ、メメしい。そこで、私小説的なところから離れ、疫学的な話でもしましょう。その世界では、八月の末ごろはこう説明されるようです。

『まず、北半球では、腸チフスが盛りを過ぎ、これからは、ジフテリア及び猩紅熱が猖獗を極めることになるだろう。しかしながら中央ヨーロッパでは、腸チフスのピークはこれからであるので注意を要する。南半球では、髄膜炎が盛りを迎えようとしており、引き続いて発疹性疫病と脊髄性灰白疾炎が流行を見るであろう。』

ドイツのユーザッツ先生が40年ほど前に発表した「感染症の季節変化」によったわけですが、まあ、季語にするのも困難な話題ばかりで、何とも凄まじい世界です。私小説やってるどころじゃないですよ。

この関連で「ナス・カルト」の話も出ておりました。湿った寒さというような意味らしく、ドイツなどの北西ヨーロッパで、一番嫌われている気候のようです。で、日本では「空っ風」がこれに対応するらしく、乾いた寒さ、こいつがもっとも嫌われるのだ、と断定していました。そんなことないよ、なんて言ったところで、それは北関東出身者の見栄だ、と切り捨てられるのがオチですね。だから、これはこのぐらいにしておきましょね。

それならば、湿った暑さや乾いた暑さが嫌われる土地柄があってもよさそうです。そこでまず思い出したのは、例のマルコ・ポーロの見聞録に記された「カラ・ブーラン」、黒い砂嵐です。これは乾いた暑さでは、一番嫌われたものといえそうです。なんせ、砂漠のど真ん中で穴を掘って、砂をかぶって、じっとに隠れていないと死んでしまうというようなヤツのようです。じゃ、湿った暑さで、世界で最も嫌われるもの、これはなんでしょう。

どう考えても、今年の夏の東京の暑さですね。しかも、年を追ってひどくなってきているようです。地球温暖化がこのまま進むのなら、もっともっと嫌われるようになるんでしょうね。

 来る夏の 日々案じつつ 命かな
2002/08/23(Fri) 雨


[ ハムの貫禄 ]
「とくにやっかいなのは食糧問題である。米麦飯を主食にし、わずかばかりの副食をそえればすむ日本型のばあいとちがって、ヨーロッパ型の食生活はいちじるしく加工度が高い。パンを食べるためには、麦の粒をあらかじめ粉にしておく必要がある。肉類のときは、ウシ、ヒツジ、ブタなどを屠殺したあと、頭、骨、内臓、尾のような不可食部分を除去し、バラバラの肉片にしておかなければならなかった。米や麦の粒あるいは尾頭つきの魚を家庭で料理するようなわけにはいかない。

・・・都市が発展して、生産者と消費者が分離し両者の距離がおおきくなると、たいへんである。加工度が高ければ高いほど、ごまかしの機会がふえる。水分の多いパン、量目不足のパン、雑穀まじりのパンを売りつけられても、よほどひどいことをしないかぎり、最終消費者にはわからない。牛肉のなかにほかの肉を少しばかり混入されたときも同じである。・・・実は、当局のもっともおおきな仕事は、こうしたごまかしや中毒から市民を守り、安全、純良な食品を市民に提供することだった。・・・」

これは現代日本のハム事情について述べているようだが、そうではない。12世紀ごろのヨーロッパで、発展を始めたばかりの都市、それを経営する当局が抱えていた問題についての記述である。BSE時代になってはじめて都市型の食料問題に遭遇したこの国、ヨーロッパに較べりゃ、800年ぐらい年季が劣るわけだ。羊頭狗肉は春秋時代だったから、中国と比べると、文献資料だけでも、2000年以上は水が開けられていることになる。
2002/08/22(Thr) 晴れ


[ お盆のゴチャゴチャ ]
お盆というものは、古来、太古より、7月の13日から16日(15日という説も)であったらしい。「らしい」というのは、自信がないからである。で、明治になって太陽暦が導入されて以降、この新暦に素直にくっついてきているのが、東京などの大都市であるらしい。しかし、田園の農作業を中心とした社会では、どうも季節感に合わない。農作業の繁忙期に、お盆休みをとるはめになる。そこで明治政府に気兼ねをしつつも、さらには「月遅れ」などと卑下しつつも、太陽暦の8月の13日から16日にずらしたようである。これが先週の道路、鉄道等の混雑、ラッシュの説明のようである。

ところで嘉利吉の邦。ここでは今でも太陰暦(旧暦)をよく持ち出す。そしてお盆も、旧歴の7月の13日から16日でやっているという。今年はこれが、太陽暦(つまり、あなたのカレンダー)の8月の21日から24日である。ということは、今週がラッシュ・ウィークにあたる、ということになる。現にそうなっているらしい。昨年は、太陰暦で調べてみると、8月31日から9月3日にかけてであった。いずれにしても、少数派は大変である。今年なんか特に、みんながお盆休みを終えてサバサバした(疲れた)顔をしているときに、「ちょっとお盆で里帰りを・・・」と申し出ることになる。

一斉に止める、というテもあるんでしょうがね。あるいは、全世界統一してサンクスギビングデイのようにするとか。そうはいかないでしょうから、これはもう、お正月に統合しましょう。昔から日本人は、「盆と正月が一緒に来た」とまで目出度がっていたのだから、お盆を正月元旦にすれば絶対歓迎のはずです。
2002/08/19(Mon) 曇り


[ ただいま! ]
先週末は、先生方のご案内で沖縄へ、そして、今週は夏の恒例・お盆の帰省でした。高温だろうと、多湿だろうと、雷雨があろうと、全く意に介さず、日本の夏は粛々と進行していったのでありました。いち早く帰宅したお蔭で、ややほっこりした気分で、そろそろ始まる海・陸・空の上りラッシュ・ショーを見物するとでもしましょう。来週の目玉としては、台風13号も用意してあるようですし。

◆先週金曜日(9日)は、久しぶりにヤンバル(山原)に行ってきました。リュウキュウアユの皆さんも元気でした。随行した先生には、山のような宿題を頂いてしまいましたが、ま、おいおい片づけていくこととしましょう。

◆瑞穂(ミズホ)の上等な古酒がありました。あまり泡盛に慣れない先生も、大変感動しておられました。本当にいいものは、誰にでも、即座にわかる、ということですね。3合ほどお持ち帰りになられました。長良川の鮎にも乾杯!

◆ちょうど、気温も湿度も東京より低い時期だったので、大変涼しく過ごせました。東京に帰ったら、案の定、ムシムシしていました。仕方なく、エアコンのお世話になります。

◆北関東の某市、ここで崎山酒造の「松藤」が出てきました。思いがけない邂逅。早速開栓し一部試飲、残りは持って帰りました。四合ビンが、もう、半分ほどになってしまいましたが、ささやかな夏休みの打ち上げです。ハィサィおじさん!

◆里帰りの最大の課題はハムスターの移動でした。もう2歳半になるので、乗り物酔い等が心配です。昨夜帰宅しましたが、現在、ときどきキャベツを囓りながら、ひたすら睡眠を取っています。両手両足を同じ方向に投げ出しています。もっともこれで自然体のようです。

◆西宮の方に里子に出した豆柴(龍太郎)も、先月、満十歳になりました。多少ボケがきて、食事をしたのを時々忘れているようです。ドッグイヤーだから、もう七十歳ですね。自分も身辺も、皆一斉に老いる今日この頃です。

 夏休みの絵日記の書き溜めみたいなマクアイではありました。
2002/08/17(Sat) 曇り


[ ハムの危機 ]
久しぶりに夕立もなく暑かった一日の終わりである。夏休みがフル操業中で、人気もないわが家に帰る。ムッと熱気がこもっている。そうそう、ハムがお留守番をしていたのだ。「ただいま」と、声をかける。寂しかったろうな。しかし、カサとも反応がない。この暑さ・・・しまった、熱中症のことを忘れていた。見るとハムは、変な格好でケージと巣箱の間にははさまっている。ピクともしない。こんな時は助け起こしても無駄だ。その方が感動的な絵になるんだろうが、もし死んでいれば助からない。助かるなら、やらなければならないことが他にある。まず、冷房をフルパワーにする。扇風機で冷気がハムの方に行くようにする。まだまだ、しっかりせよと、どころではない。アイスキューブで冷たい水を作る。それを、こわごわハムの口元に持っていく。少し間があったが、口が少しずつ動く。水を飲み出す。よかった、生きていた。

次は餌。しかし食べない。相当弱っている。巣箱で寝ている。目も心なしか細くなっている。これは駄目かな。仕方がない、最期の思い出に遊んでやろう。ケージから取り出す。そこで、葉っぱが大好きだったことを思い出す。末期のキャベツを一切れ持ってきてあげる。ポリポリ囓りだした。さすがにこいつは齧歯類、囓ることへの執念はすごいものだ・・・ハムとのあれこれを思い返しては、涙ぐむのであった。ところが、である。キャベツを食べた途端、元気になったのだ。身繕いは始めるわ、テーブルからジャンプ降下は始めるわ、元に戻ったのだ。キャベツパワーの神秘だろうか : そのかみ、シリアの砂漠に住んでいたころ、日射の強い日中は、砂の孔深く身を潜めていたのだろう。陽が落ちて涼しくなったころ地上に現れて、その辺の葉っぱを囓っていたのだろう。

それにしても逞しいチビではある。
2002/08/06(Tue) 晴れ


[ 雨・・・ ]
昨日の朝は死んでいた。連日の記録更新の猛暑。「熊谷ではまたしても記録を」シリーズもハナにつきだした。からから。わが家の真ん中で、誰かダルマストーブを焚いているんじゃないの、とまで疑う。勤労意欲も活動意欲もない。エル・ニーニョが神の子ならば、我は異界の火炎大魔王となりて、・・・これはまた堪らん、あきらめる。

夕方、窓の外の街路樹の葉がやけに騒ぐ。おや、風が。いやいや天気予報では雷雨は明日だといっている。信じまい、風の便りなぞ。夜半、雨の音。音だけで甦る。そして今日こそは、篠つく雨。かりゆしではカタブイだったけど、関東は平野だけあって、モロブイだった。一昨日、この春新潟から帰ってきた人と、茶飲み話をしていた。

 新「いやー、こっちの暑さは夜に入ってからがしつこいよね」

 テ「確かに。蛇に噛まれ続けているような暑さだよね」

 新「というと、沖縄だから、・・・ハブですか?」

 テ「いや、別に。新潟ならマムシでもいいと思うんだけど・・・」

 新「でもハブやマムシなら、早く何とかしないとね」

 テ「そうか、じゃ、蚊に刺され続ける、とでもしとこうか」

話題も混乱するような暑さでありました。
2002/08/02(Fri) 雨