<テバコラ 第10話>        

 
☆21世紀冒頭・PCはスパコンを超える☆(1999/11/18)

        *コンピュータの画期的二大テクノロジー*

あなたはもう、うすうす耳にしておられるだろうか

21世紀冒頭に、PCに巨大な革命が起ころうとしている

あのLinuxのことではない

その中心となるのは、MFFとC/UCPUという二大画期的テクノロジーである

【フリップフロップの多段階制御技術(MFF=Multi-step controlled FlipFlop)】

20世紀後半を強烈に性格付けたディジタル技術、その中心ともいうべきフリップフロップは、

従来、真空管・ダイオード・シリコンといった素材の如何を問わず、1ビットあたり「0と1」の

二つの状態量しか表現できないというのが常識だった

これに対し、MFFは、1ビットあたり、たとえば10ステップ型なら、

0、0.1、0.2、……、0.9、1というように11の状態を記録できる

(更に、0、1/20、2/20、……19/20、1[20ステップ型で21状態]等々も

理論的に可能とされる)

フリップフロップ制御用のパルスを量子化し、量子パルス特有のトンネル効果から生じる

シリコン内部の物性上の微妙な歪みを状態量として認識(読み出し、書き込み)する技術が応用される

半導体(semi−conductor)に対し、こうしたデバイスを多導体

(multi−conductor)と呼ぶ

この技術がどのくらい凄いものかといえば、例えば、現在主流の32ビットマシンが表現できる数値が、

整数の場合、約(2の32乗)すなわち約43億でしかなく、世界の人口すら記述できなかったものが、

10ステップ型MFFでは約(10の32乗)つまり1兆の1兆倍のさらに1億倍であるという

ことからも実感できよう

あるいは、在来の32ビットマシンの能力を、MFFなら、

たった10ビットで悠々とカバーできるということである

あの「ニン○ンドー64」の同等機が、MFFなら「ニン○ンドー20」になってしまうし、

20ステップ型MFFを使うなら「ニン○ンドー15」ということで、

高性能化とともにシリーズナンバーが減少していた、1970年代のIBM大型計算機のような

現象が再来する

また、メモリー空間も同様の比率で一挙に拡大する

メガバイト級のRAMやHDが、いきなりテラバイトになる

現在ギガバイトに安住しているあなた、この時代は、ほんの一瞬で過ぎてしまうことは確実だ

当然、演算速度も飛躍的に向上する

これはビット数の2乗に比例する基本的性格を持つから、同じビット数で10ステップ型MFFなら

10倍以上に、20ステップ型なら20倍近い処理速度が得られる

これに、次に述べるクロックシェアリング技術を併用すると、Enterキーに触れる前に

計算が終わってしまう、ということが冗談とは言えないPCが登場する

【CPUの時分割超々高速化技術(C/UCPU=Clock-shared/Ultra CPU)】

従来のクロックをサブ・クロック(SC)により分割増殖してやるという原理的には

極めて単純だが21世紀前には実現しなかった技術

お手持ちのPCでも、簡単なサブ・クロック・チップ(SCC)を増設するだけで

一挙に超々高速化してしまう

わずかな高速化のためにオーバードライブプロセッサーに大枚を投じた昔が、夢のよう思えてこよう

たとえば従来の500MHzのチップなら、10SC規格のSCCを増設すれば5GHzチップに、

100SC規格の増設で50GHzチップにと、たちまち変身することになる

最も心配される発熱(つまりCPUが「煮え」る現象)の問題は、ソリッドステート・フロスト素子

の開発によって解決された

この技術は、日本が世界に誇る旧国鉄技術陣が、リニアモーターカーのための基本技術として

開発したものだが、マイクロデバイスへの応用から、エルニーニョ現象の制御まで、

スケールによらない高・熱効率技術として確立したもの

当然ながら、在来のマシンの増設改良素子の開発にとどまらず、MFFとC/UCPUを統合した

アドバンスト・オール・イン・ワン・チップも供給される

【スパコンが姿を消す日】

ここまで進化したPCは、スーパーコンピュータと呼ばれる、例のENIACタイプの、

かさばって不格好なマシン達を、その性能において軽々と抜き去ることになる

スパコンが姿を消す日が遠くない

そのトキには、それ以上の高性能マシンが、PCサイズのままあなたの机の上あるのだ

【新たな企業・産業の勃興の時代】

これらのハードウェアの生産ラインを整えるとともに、超々高速・超々大容量マシンに対応した、

これも革命的なOS及びアプリケーションを開発するための新会社、macrosoft(C)

の設立に向けての準備が密やかに進行中とのことである

ジョージ・ソロスに代表されるユダヤ資本、アラブ王族のオイル・ダラーを中心とした濡れ手に油資本、

胡文虎一族のタイガーバームオイル・ダラーに象徴される華僑資本等々、錚々たる国際資本が

強い関心を示している

日本については、資金力200兆円を超えるザイトー資本の参画が打診されているという噂がある

21世紀には、あなたの想像を超える、全く新たな企業・産業を基盤とした新世界が展開する

ことが予想されているのだ

(あとがき)HALさんの「煮え」た話といいぐるさんの「21世紀前に実現」を
      お題として頂きました

      この手の話は好き嫌いがあると思います
      「ひま」なんぞは、HPは作れても、こんな話は超絶的に理解不能です
                        
(悪かったわね…ぼそ byひま)
      逆に、テバはHPを作れません
            
 ((~^~)エッヘン byひま)

      テバは、学生時代、科学記者や科学史研究者に憧れたことがありました
      H-IIも、ロケット・人工衛星の未来あれかしという思いため、拙速覚悟でupしました
      ご容赦下さい

      今回はあんまり手抜きしてません
      久しぶりに植木算、べき乗、logの計算なども致しました
      ただし、検算はあんまりしておりまへん

      それにしても、誰か、高性能マシン呉れ!