[ 凱旋 ] |
テバの眼前にあるのは、1919年7月14日の、パリ凱旋門前のモノクロ写真です。中央には、ジョフルとフォッシュ、二人の元帥の騎乗の姿が見て取れます。後ろには、あの困難な戦(いくさ)を、共に戦い抜いた参謀達と思われる人々が続きます。路傍には、リベルテ・エガルテ・フラタニテの象徴たる、あの三色旗が林立しています。
彼らはマルヌの会戦で、ボッシュ(ドイツ人)に決定的な打撃を与えたのでした。第一次欧州大戦のクライマックス・シーンです。小柄なジョフル、体躯雄大なフォッシュ。そうした差はありますが、二人の周囲には、「ラ・マルセイエーズ」が轟きわたっていたことでしょう。フォッシュは、微かに首を傾げています。ジョフルは、毅然と前方を凝視しています。
そうです、凱旋です。戦庭(いくさば)に赴くことは、男の義務です。それを励ますのは、銃後の人々の思いやりです。しかし、誰が凱旋し、誰が帰らぬ人となるのか、それは出陣のときに判ることではありません。判らないからこそ、出陣を励まし、凱旋を祝すのです。そして、凱旋した人々こそ、全ての栄光を一身にまとうのです。
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というわけで、大変気分の良い一日でありました。金曜日の夕方は、「明日は頑張りましょね」、程度でありましたが、本日は朝から、トロフィー・賞状の見学者が、門前市でありました。
2001/01/29(Mon)
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