「宇宙戦艦ヤマトの究極兵器」より】

 何といっても究極は、艦首に装備された波動砲だ。この兵器は超光速粒子タキオンを収束させ発射するものだ。超光速粒子であるから、当然、発射する前に「命中する」のか「外れる」のかということが判ってしまう。「外れる」と判った場合は発射しなければよいのだから、百発百中ということになる。しかし、現実の戦闘シーンでは、外すことがある。どうしてだろうか。
 結局、これも一種のタイム・パラドックスということになる。波動原理はどこに使ってあるのか、何回シリーズを読み返してもわからなかったが、この砲は「パラドックス・キャノン」と称した方が、その特性をよく表すことになるのではないだろうか。
この挿絵に一番似ている「ラムスデン」タイプです。


【真面目な話】

本文にあるとおり硫黄の球に木製の棒を差し込んだモノがゲーリケの発明です。しかし、これは硫黄の球が割れやすかった。そこで図258のボルタの起電盆なんかが考案されました。



この硫黄の球は、中空の硝子ボールに溶かし込むことで成形されたようです。硫黄が冷えてから硝子を割るのです。しかし後代、別の研究者が、硝子ボールそのものでも、全く同様な静電気実験ができることに気付いてしまいました・・・しかも硝子の方が安価かつ頑丈だったそうで・・・
長年の試行錯誤の末、静電起電器も洗練されてきます。版画の起電器は、随時・大量に静電気を発生できる優れもので、静電気の実験を非常にやりやすくしました。ちょうどGanotの教科書が使われだしたころ、ウィンシュラストのマシン(左写真)が考案されています。これはもっとコンパクトなもので、20世紀冒頭まで使われました。