……これを示すために、我々をして、図に示す如く、鎧戸の孔を通過し、暗黒なる室内に進入せる太陽の光線を考察せしめよう。太陽に比するならば、鎧戸の孔は点に過ぎず、かくて、其処より進入せる光線の一団は太陽を底(テイ)とする円錐を形成する。室内に進入せる、かかる光線群は、第一の円錐に相似なる、もう一つの円錐を形成するゆえ、この光線らを、孔と太陽の中心を結ぶ直線に垂直なる幕が遮るならば、像は円となるものである。もし、光線らが、傾斜せる平面により遮られるなら、像は楕円形になるのであって、小さき孔の形状を取ることは決してないのである。