【天然色写真の予言】

明治元年近藤真琴訳『新未来記』に、「写真天画得五彩」の一章あり。日彩天画展覧場内に、太陽彩写真展覧会を開ける条に、「写真の術は爰(ここ)に至るか、さらば画工も贅物となり」と、大呼する者あるを記せり。これ天然色写真の予言なり。

 其まゝに 人の姿を 写し絵は
   百代に千代に 伝えつつ見む
            【松平 慶永】

 おさな顔 留めて老と 成身かな
            【世外】

 君の写真を扇にはりて
    風の便りを待って居る
            【唱歌の吹寄】