ポイントは屈折する光の経路、なんかではありません。その背景のバロックな庭園にあるのです。アラバスターあるいは白大理石でできた彫像、その奥に続く密林風の庭園。世界が奇々怪々な驚異に満ちていることを、この少年は遊びの中から自然に身につけるのです。現代のコンクリートと鉄でできた児童公園や小学校の無機質さといったらありません。そんな無機的な環境に置かれた子供や公園ママが、直情的な行動を取ってしまうのもむべなるべしです。ちょっと気になるのは彫像です。亀ではなくて白鳥をいじめてます。