【「ギリシャ神話の世界」より】

 最初人間は、その贈り物におびえた。熱くちらほら動き、さわると噛み付く。そして意地悪く影をゆらゆらさせる。プロメテウスが言った。「私が持ってきたものを、火という。これは太陽の弟で、性質の悪い霊だ。しかし、うまく扱えばこれで生活を変える事が出来る。とても欲張りだから、小枝を餌にくれてやらねばならない。それが適当な大きさになったら、やめるのだ。でないと、あらゆるものを、お前たちまでをも食いつくすから。もし、これが逃げたら、水という魔法を使え。」