【糸紡ぐマルガレーテ伝承】

若い男と初めての恋に落ちたマルガレーテ(グレートヒェン)。

男の不実も、やがて訪れる破滅的運命も知らぬまま、糸車を回す。そして、糸紡ぎ唄に託して、男への思いをくちずさむ。

母親の不安な眼差しは、娘を見つめつづける。糸車の音が、不気味に高鳴る。

 ・・・ この男ってゲーテだそうです。
紡ぎ疲れて、ゲーテの夢を
紡ぎ続けて、幾星霜
【足踏み座繰り器】

繭から生糸をとるときに使った器械である。糸を巻く小枠を足で回すことにより、両手で糸繰りの作業ができるようになった。自分の家で糸をとるのに便利な器械として改良され普及したが、座繰生糸は、動力による器械生糸にくらべて質が悪かった。

[長野県立歴史館]展示物